最近また、とある方が電車内で泣きじゃくる子連れのお母さんに絡むという話があり、ツイッター上でも様々な反応がありました。
この手の話は別に今回に限ったものでもなく、定期的に出てくるものではあります。
記憶に新しいものだとガストの話がありますね。
いわゆる「公共の場で泣く子どもは迷惑か迷惑じゃないか」という話です。
個人的にはこの手の話は、出口の見えないトンネルにいるような無力感を覚えるので、結構お腹一杯感はあるんですが、
それでも特に何とかならないものかと強く思っているのが、冒頭の話でもあった“電車内”での話です。
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電車内における問題点
僕は一口に公共の場と言っても、電車はまた特有の要素を含んでいると考えています。
その要素は2つあります。
※ちなみに今回は日常で使う在来線の話です。
①その場所自体が目的ではなく、あくまで移動手段として使わざるを得ないことがあるから
例えば飲食店での外食は難しければ行かないという選択を取ることが出来ますが、電車については病院に行く等の理由があれば、どうしても使わないといけません。
もちろんマイカーで行く。タクシーで行く。という手段が取れる人もいるでしょう。
しかし前者は免許と自家用車の保有というハードルがありますし、後者も経済的なハードルがあります。
距離にもよりますが、急行電車で30分かかるような所をタクシーで行こうものなら、1万円は軽く超えるんじゃないでしょうか?
また、タクシーはチャイルドシートが付いてないという面もあります。
そもそもバスやタクシーはチャイルドシートの装着義務を免除されているので、コストをかけてまで対応する会社が少ないのでしょう。(きちんと調べてないので、全くないのかも知れません)
個人的にはリスクを冒してまで、チャイルドシートのないタクシーに乗るというのはあまり賢い行為だとは思いません。
緊急事態であれば仕方ないですが。
②高速移動している車内で、“あやす”行為をすることは危険が付きまとうから
これは僕もしたことあるんですが、電車内で立ってあやすという行為は本当に危ないです。
その時はそうしなければ泣き止まない状態だったので、急ブレーキがかかることはないよう祈りながらあやしてましたが、あんなのは2度とやりたくありません。
これはつまり子どもの命にも関わることだと思っています。
上記2つの理由により「電車で子連れは迷惑」という世の中の風潮は何とかならないのかと思っています。
お互い様の心を持つのが大事。もちろんそれはそうなのだけれど・・・
お互いがお互いの立場を理解して思いやるのが大事だという意見をよく聞きます。
もうそれは間違いなく正しいです。
正しいし、僕もそれで何とかなるんならそれでいきたいくらいですが、正直「そんな綺麗事だけで変わるかな?」というのが率直に今感じていることです。
今後何十年と時間をかけて解決していこうという話なら、この考えでも良いかも知れません。
でもそれだと、まさに今育児をしている僕らは大変なままだし、少なくとも10年そこら経ってもまだ変わっているとは思えません。
お互いが思いやるというのはお互いが我慢すること?
この辺、結構紙一重だと思うんです。
どうしたって子どもの泣き声が嫌だという人はいるでしょうし、その感覚自体を否定できるものではありません。
また、子どもがどうこう以前に、日本の電車は“静かに過ごすこと”がマナーとなっており、それが国民性にもなっているので、「思いやることは、つまりは我慢すること」に繋がりかねないという懸念があります。
欧米のような「子どもは保護されるべき存在」が表立って前提にある社会ではないので、どうしても“我慢”の側面が強く出てしまうと感じます。
そして、この価値観を覆すのは容易なことではありません。
子連れ専用車があれば、車内トラブルは解決できるかもしれない
ということで、人の良心に頼るだけのやり方では、いつまでたってもこの問題は解決しないと個人的には考えています。
なので、いたってシンプルに子連れ専用の車両を用意し、子どもの泣き声が嫌な人はその車両には乗らない。
基本的に子連れのみが乗る車両を用意すれば、今起きているトラブルは起きなくなるのでは?と思っています。
ただ、これには懸念点がいくつかあります。
それは無料?有料?
今の女性専用車両のように無料で提供されるべきか、有料(追加料金)で提供されるべきかで、それぞれ問題が出ます。
◆無料だと・・・
無料といってもそのコストは誰かが負わなくてなりません。
それは鉄道会社が負い、最終的には全体の運賃に跳ね返ってくることが予想できます。
そうすればもちろん不公平感が出るので、子連れでない層から不満は出るでしょう。
もしくは運賃に変更がなくても、今の女性専用車のように“無料の専用車”そのものに不満をもらす人はいるでしょう。
◆有料だと・・・
有料であれば、子連れでもその車両に乗らない人が出てきます。
そうなれば、「何で専用車両に乗らないんだ。そっち行けよ」といった、さらに余計な圧力が生まれかねません。
そもそもそんな風に隔絶するようなやり方は良いのか?
ここも悩ましいんですが、このやり方を認めてしまうということは「子どもはうるさいから隔離しても良い」を肯定するのと同じことなんですよね。
果たして、これが本当に良いのか悪いのかというのは賛否両論あると思います。
良い表現をすれば“住み分け”なんですけどね。
であれば、子連れが専用車に行くのではなく、子どもが嫌な人が特別車に行けばいいのでは?
JRでいうところのグリーン車ですね。
私鉄でも普通車両と特別車両で分かれてる電車があります。
もしくは特別車両オンリーで運行してる電車もありますね。
つまり泣き声が嫌な人は、そっちに乗れば良いという理屈です。
これは親である僕自身からすれば、そうしてくれれば本当に有難いとは思うんですが、中には「何でこっちが余分に金払って、気を使わなきゃいけないんだ。」という人もいるでしょう。
そして、その言い分も間違っているとは言い難いです。
また、JR東日本の例ですが、片道50km未満で770円の料金がかかりますが、これを平日毎日だとしたらかなりの出費です。
僕だったらそれをやってくれとは流石に言えないです。
それであれば子連れでの電車移動が毎日でなかったり、主に土日だったりする子連れ層が追加料金を払って専用車に乗る方が、全体としては合理的なのではと思っています。
まぁ、毎日の人も中にはいるかも知れませんが…。
もしくは追加料金がもっと安くなれば良いと思うんですけどね。
個人的には片道+200円くらいだと、結構気軽に使える気がします。
余談ですが京浜急行電鉄のウィング号という特急列車は、昔は片道200円で乗れました。
当時は夕方以降しかなかったですが、その頃はちょくちょく使ってましたね。
終わりに
特に答えを出すわけではないのですが、なるべく多角的な視点で子連れ専用車を考えてみました。
個人的には子連れ専用車があったら助かるなとは思っています。
皆さんはどう思いますか?
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